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オクサナ・ジョルノビチ社会政策相=2024年11月13日、キーウ、藤原学思撮影
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 ウクライナが深刻な人口動態危機に陥っています。ロシアによる全面侵攻の影響で国外に逃れた難民が多いほか、死亡率は上昇し、出生率は低下しています。ウクライナ政府はどう向き合っているのか。オクサナ・ジョルノビチ社会政策相に聞きました。

 ――ウクライナは人口減に苦しんでいますね。

 ウクライナの統制下にある地域に住んでいる国民は、3100万~3200万人と見積もっています。この数字には、500万人の国内避難民が含まれています。

 ウクライナの統制下にない地域に残っている人びとと、命を守るために国外に出た人びとを合わせると、800万人ほどとみられます。正確な数字の把握は困難です。

 ウクライナの人口が激減しているのは、歴史的に見てもロシアのせいです。1932~33年に(スターリン体制下で起きた)「ホロドモール」(大飢饉(ききん))、第2次大戦、ソ連崩壊まで続いた弾圧やシベリア送りなどがありました。

「多くが出産を先延ばしに」

 ――ウクライナでは日本と同様に、以前から高齢化が深刻でした。

 生まれる人数よりも、亡くなる人数が多いという状況が続いています。また、残念ながら、戦争が(1人の女性が生涯で産む見込みの子どもの数である)合計特殊出生率を低下させました。現在は「0.9」です。

 男性は戦地に赴き、女性は国外に避難する。そうした状況では通常の家庭生活を送ることができません。「明日どこにいるのかわからない」という不確実な状況下では、多くの家族が出産を先延ばしにします。

 ――死亡率も上がっています…

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